ブランド対談 #05

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ブランド対談 #05

ブランディングの先にあるもの vol.3

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陶山氏: ブランドに関わるいろいろな調査会社やコンサルティング企業の方々ともお付き合いをお持ちだと思いますが、なにか私どもの研究所を含めて、今後のご期待はなにかありますか?

川路氏: 業界や地域全体でブランディングをといった場合、我々の企業の位置づけは全体を作る際のパーツであると思うのですが、全体を俯瞰したところの調査に基づいた、なにか地域を動かす基点を作っていただいて、ぜひ我々を巻き込んでいただければと思っています。

陶山氏: パナソニックさんや日清食品さんなど関西発祥の企業は、東京に本社機能をお持ちでもやはり地元関西に愛される企業でありたいと思っておられますね。またローカル企業としても強固な基盤を持ち、その地域の中で秀でた特徴を形成していかないとなかなかグローバルな企業にはなれません。
海外の方からは、関西っていったいどういうエリアなのかというと、近代的と伝統的の両軸の次元があるけれど、なにかラテン系のノリや面白さや楽しさがあるんですね。「コテコテ」と悪く言われることもありますけれど。

「ラテン系」といったような新しい軸と切り口を作ってしまえば、そういうエリアとして注目を浴びていく。ですから御社も九州の新しいブランドの次元や軸を作ってフロンティアとしてやっていくと素晴らしいんじゃないかと思うんです。

川路氏: そこはぜひ九州でも説いていただきたいですね。そういう強いものが土地に根付いていけば、もっともっといろんな方面から、それこそ世界からお客様が来ていただけるでしょうね。

陶山氏: せっかく東アジアへの国際線にも出ておられるのですから、ドメスティックエアラインとしての部分と同時に、グローバルへ出るエアラインとしてなにかポンと突き抜けるようなものを持っておられると良いのかなと。日本の航空会社といえば、機能的な面、定時運航や安全運航では非常に充実していますけれど、なにか面白味が無い。
  川路氏: 面白味が無い・・ですか(笑)

陶山氏: ええ。もっと積極的にエモーショナルな次元で先進的な方向性を打ち出していかれるといいんじゃないかと。

川路氏: そのヒントになるのはやはり、先ほどの「ラテン系」のノリでしょうか(笑)

陶山氏: そうそう、ラテン系(笑) ブランディング戦略の立案のお手伝いをするときにいつも申し上げるのですが、東京の二番煎じでは結局「小東京」になってしまうだけなんですね。

やはり違ったものをどう打ち出すか。大阪だとヨシモト・阪神タイガースに代表されるように、陽気で明るいイメージですけど、それはそれで充分認知度がありますから、それを如何に磨いて情報発信するか。
つまり知って、磨いて、語る。「知る」「磨く」「語る」この3つを如何にうまくブランディングの中に取り込んでいくか。やはりそのためにはブランド資産がどういうものかを知っておかないと次のステージにはいかない。

また知るだけではだめで、そのブランドのアイデンティティやパーソナリィを磨いて、さらに磨いたものをどう語り部を中心にして発信していくかという。「知る」「磨く」「語る」というのはコミュニケーションとしても大事です。

川路氏: なるほど。大阪は面白い方の多い土地柄ですから、皆、漫才してるのかと思うくらいノリと突っ込みをされますよね(笑)

陶山氏: 川路さんはどちらのご出身ですか?

川路氏: 鹿児島です。明治維新な感じです(笑)

陶山氏: ああ。薩摩隼人な感じですね(笑)
川路氏: 面白味が無いんです(笑)九州は綺麗きれいなところ、美味しいところはたくさんあるんですけど、面白いなあというところは無いかもしれませんね。関西の方っていつも楽しそうでいいなあと思いますけど。

陶山氏:  どうせ長くない一生なので、楽しくワイワイ言いながら人生を過ごしていこうじゃないかというポジティブ発想ですが、ネガティブな要素はいっぱいありますよ(笑) めちゃくちゃネガティブ(笑)

逆にそれを逆転の発想ということで、弱みをどう強みとしていくか。まさにこれが鍵だと思いますね。

学生が就活で東京の企業の面接を受けるんですが、東京だから上品にしなくちゃいけないと思うんですよ。そうしたら「君は関西出身だからもっと面白いと思ってたのに」って言われてしまうこともあるんですよ(笑)「ノリのいい関西人」というブランドをもっと出せと求められるという(笑)
川路氏: そうなんですか!(笑) うちが関西発だったらどうだったかな(笑)

陶山氏: それにはこの飛行機はオシャレすぎますよね(笑)

川路氏: あ、そうですか(笑) この黒の機体っていうのも相当抵抗があったんですよ。

陶山氏: 大阪なら豹柄とかね(笑)

川路氏: エミレーツ航空は関西が初でしたね。タラップが豹柄だったりして、もう飛行機乗る前から中東のイメージができてるっていう(笑)そこですね。

陶山氏: それはありますね(笑)



PROFILE

 

 
陶山 計介 川路 利嘉
Keisuke Suyama Toshiyoshi Kawaji
関西大学商学部教授 営業本部CS推進室長
一般社団法人 ブランド戦略経営研究所 株式会社スターフライヤー
1950年 岡山県生まれ

京都大学 大学院経済学研究科
博士後期課程単位取得。博士(経済学)

研究分野ブランド・マーケティング。

学会・研究会活動
日本商業学会前会長
日本広告学会元理事
日本広報学会元理事
一般社団法人 ブランド戦略経営研究所理事長

主な著書・訳書
『ブランド・エクイティ戦略』
(共訳 ダイヤモンド社 1994年)
『ブランド優位の戦略』
(共訳 ダイヤモンド社 1997年)
『バリュースペース戦略』
(共訳 ダイヤモンド社 2004年)
『マーケティング戦略と需給斉合』
(中央経済社 1993年)
『日本型ブランド優位戦略』
(共訳 ダイヤモンド社 2000年)
『マーケティング・ネットワーク論』
(共編著 有斐閣 2002年)
『大阪ブランド・ルネッサンス』
(共著 ミネルヴァ書房 2006年)等

常に現場に目を据え、トヨタ、リクルート、JH、ハウス食品、イズミヤ、大阪府等多数の企業、各種団体の幹部研修も行い、産学交流を推進している。 文科省、経産省等の専門委員や大阪ブランドコミッティ・プロデューサー等、学外活動多数。

英国エジンバラ大学マネジメントスクール客員教授(2002年)
1965年鹿児島生まれ。

1988年百貨店に入社し、宣伝部・宣伝企画課長等を経験。その後広告会社でアカウントプランニング局次長兼プロデューサー職を経て2005年株式会社スターフライヤーに入社。

コミュニケーション&ブランド戦略部長、東京支店長、2010年よりCS推進室長。当社の創業時に於いてブランド戦略や広報・宣伝の基盤創り、またブランドアイデンティティ創成業務に従事した後、CS推進室の開設とともに顧客視点でのCS推進業務に従事。
関西大学
陶山研究室
http://www2.itc.kansai-u.ac.jp/~suyama/

一般社団法人 ブランド戦略経営研究所
http://www.brand-si.com
URL:http://www.starflyer.jp
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2012/10/31

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