ブランド対談 #15

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ブランド対談 #15

[ブランド対談] 伝統あるヨーロッパのブランドを新たに伝承する

「ヨーロッパ屈指の一流デリカテッセン」として300年の歴史を誇るダルマイヤー。バイエルン王室御用達でもあったドイツ・ミュンヘンの本店は、「ダルマイヤーハウス」と呼ばれ、世界中から毎年150万人以上の観光客が訪れています。

そのダルマイヤーの日本総代理店である株式会社AMADEUSは、2013年に大阪・中之島に日本初となるフラッグシップショップ&カフェをオープン、ヨーロッパ系の本格的なコーヒーハウス、ティーサロンとして高い評価を得ています。伝統あるヨーロッパのブランドを新たに日本に伝承しようとする熱い想いを、専務取締役 藤田カルピセク佳子氏にお話を伺いました。
株式会社AMADEUS
専務取締役 藤田カルピセク佳子氏
株式会社AMADEUS
兵庫県神戸市東灘区向洋町名か6-9 神戸ファッションマート10F

ダルマイヤ―(日本)
https://www.dallmayr-jp.com/

Dallmayr cafe&Shop
〒530-0005 大阪市北区中之島3-6-32ダイビル本館1F

300年の歴史が培ったブランド
 
陶山: ダルマイヤーはドイツ・ミュンヘンで300年の伝統を持つヨーロッパ屈指の一流デリカテッセンの会社ですが、御社がその日本総代理店になられたきっかけやその際の想いなどをお話し願います。
藤田氏: 株式会社アマデウスはもともと優良な欧州企業を日本に誘致するというコンサルティングサービスをしておりまして、その中でダルマイヤーが日本で新たな総代理店を探しているというお話がありました。当初は私たちがお引き受けするというより、どなたか適したお相手を見つけてご紹介するものと考えておりました。

ダルマイヤーもこれまでいろんな企業様と関わってきた中で、ヨーロッパ屈指のブランドをきちんと理解し、自分たちの想いをストレートに分かってくれるパートナーを探していたのですが、私たちがダルマイヤ―のファンだったということもあって、やってみませんかということになりました。
陶山: アマデウスの社長でもあるご主人がミュンヘン出身であり、当時もミュンヘンにお住まいだったということで、ドイツには強い思い入れもあったかと思いますが、全く異業種からの参入に戸惑いはありませんでしたか?またどういう点がポイントになったのでしょうか。
藤田氏: ダルマイヤーの店舗には何度も足を運んでおりましたが、最初にダルマイヤーの「PRODOMO」というコーヒーを飲んだ時に、日本で経験したことのない美味しさに感動したことを覚えています。味が好きだったということもありますが、ダルマイヤーのブランドが持っている深さをもっと日本に紹介するべきだと思ったんです。

また、食文化の交流というものは、本当の文化交流だと思うんですね。食は人々の生活に一番近いので、お互いの国を理解する際にもっとも底辺に流れているものですし、ある意味では平和貢献にもつながるという想いもありました。総代理店になるということは非常に重い責任なので、私たちにできるかなという不安はありましたが、やってみようとなりました。
陶山: 衣食住の中でも食は人々の生活に一番密着に関わってくるものです。それぞれの食文化は、風土あるいは歴史や伝統、また宗教的なことも関連して違ってきますね。ドイツのコーヒーは日本人が慣れ親しんでいるコーヒーの味わいやテイストとは少し違うようですし、やはり異なった国や地域のものを知っていただくというのは難しい部分があるかと思います。

また、ダルマイヤーもこれまでいろんな代理店や特約店の方を通じて日本にも紹介されてきましたけれど、なかなか厳しかったようですね。その中で敢えてチャレンジするというのは相当の覚悟がいったのではないですか?
藤田氏: 最初は胃が痛くなることもありました(笑)。でも、ダルマイヤ―は大好きなブランドでしたし、お店に行く度に、こういうサーブの仕方がある、こういう提案の仕方があるんだなと、私自身がカルチャーショックを受けたので、そのカルチャーショックのようなものをお伝えするということは、ご紹介する価値があるはずだという想いはありました。

「人生を深く楽しむ」提案
 
陶山: Dallmayerのモットーのひとつ、『Leben und Geniessen』とは、「人生を深く愉しむ」という意味だと思いますが、それはどのようなモットーですか?
藤田氏: 『Leben und Geniessen』という言葉の深い意味については、それぞれの捉え方があると思いますが、生きることを楽しむ、楽しむということをもっとクリアに能動的に提案することだと思います。「飲む」ことも、「trinken」ではなくて「geniessen」だと。食べたり飲んだりというだけではなく「geniessen」、まずはしっかり生きるということ、そこから楽しみを見つけていくという一つの提案ですね。

ダルマイヤーが提案しているもの中では、食品は一つのファクターであり、食にまつわる生き方であったり、それを楽しむ空間であったり、文化的な価値である。そこまで提供することがダルマイヤーのブランドであるという考え方だと思います。
陶山: 人が社会との関わりの中にいて、日常の中に楽しみや喜びというものがないと、生きるという実感がないということですね。そのためのアイテムとしての食品あるいはコーヒーや紅茶があるというのがこの言葉に込められているんですね。つまり、ブラジル産のコーヒー豆はこういう味だとか、焙煎や抽出の方法といったテクニックでもなくて、コーヒーを通してどうお客様に喜んでいただけることに繋がるかというところがシンボリックに表現されています。
藤田氏: そうですね。それはやはり300年の歴史の中で培ってきたものだと思います。

ブランドイメージの定着化
 
陶山: ミュンヘンの本店では、300年の歴史があるなかで、常に新しいことにチャレンジしていますね。モダンなデザインだったり、若年層への顧客開拓をされていたり。でも日本では高級なブランドイメージの定着化に主軸を置かれています。なぜ日独でコンセプトが違うのですか?
藤田氏: 旗艦店を作る際もそこは非常に本社と理解を深め合わなければいけなかった部分でした。やはりダルマイヤー本社はもうドイツ人にとって、3代目4代目とお客様が繋がっていますので、うちのコーヒーはダルマイヤーのスタイルが確立されているからこそ新しいものにシフトしていけるのですが、その新しい形を日本で提案してしまうと、本筋が分からないまま他に埋もれてしまうんじゃないかという恐れもありました。

やはり本店から来るフラッグシップショップの店舗デザイン案もかなりモダンな感じでしたが、でもそこは敢えてクラシカルなスタイルを打ち出したんです。旗艦店はこうだというものを作らないと、ダルマイヤーというブランドの特長が出せないまま終わってしまう。そこを本社に理解してもらうのにかなりの時間がかかりました。

ヨーロッパの場合、ヒストリカルなカフェはたくさんありますが、日本にはクラシックなカフェというのは少ない。昔からある喫茶店でもなく、いわゆる「ハウス」として提案できるカフェというものはほぼ無いと。なのでそこは敢えてクラシカルなカフェハウスにしたほうがいいという話を何度もしました。
陶山:ミュンヘンのダルマイヤー本店には、日本人のお客様も多くこられているそうですね。
藤田氏: 本店にはたくさん日本人のお客様が来られています。世界中の旅行客の中でも日本人の数はトップクラスですね。このお店に来られるお客様も、ドイツ車が好きとか、ドイツビールが好きとか、ミュンヘンで音楽を勉強したとか、そしてその思い出の1ページにダルマイヤーがあるんだと熱く語ってくださる方がたくさんおられます。

ドイツが好きな方は、医療関係や音楽関係、自動車もそうですし、研究技術など専門性の深い方が多いようです。コアなファンの方々はもう私たちより深くダルマイヤーを愛してくださっていて、その方々にとってダルマイヤーは本店のイメージをしっかりお持ちなんです。
陶山: そうしたコアなファンの方たちの想いを壊さないように、というところが一番難しいでしょうね。
藤田氏: 難しいですね。最初の頃は、これもお叱りなのかな?というようなお声をいただくこともありましたが、コアなお客様の声だけを聞いてしまうと、一般のお客様がついていけない。日本のイメージだけになると、やはりもともとファンのお客様が離れてしまう。そこを傷つけず、でも日本のイメージとも調和させつつ。ここにはダルマイヤーそのものを持ってくるけれど、ここは日本のスタイルでいこうとか。その微妙な“調合“具合をどう伝えていくかというところに苦心しました。
陶山: ブランドのアイデンティティの中には、国や地域が変わっても変えられない、あるいは歴史的な変化があっても変えてはいけないという「コアアイデンティティ」と、国や地域や歴史の変化と共にどんどん変えていく「拡張アイデンティティ」というものがありますが、やはり常に“鮮度”は重要で、歴史はあるけれど、そこに新しさもあり、お客様が共感できる部分がないといけない。その両方をどう共存させるかということが難しいですね。
藤田氏: その匙加減は本当に難しいですね。外見的には本社よりもっとクラシカルなイメージにしたところもありますが、逆に本店に無いようなメニューもあります。また、ここでは定期的にコンサートやセミナーを開催していますが、本店ではそうしたことはしていません。このブランドを知っていただくために、ダルマイヤーの店らしくどう作っていくかは、私たちが考えていくしかないですから。

大阪・中之島。その文化的価値
 
陶山: 旗艦店をこの大阪・中之島の地に、またダイビル本館を選ばれた理由は何でしょう。なぜ東京ではなく大阪だったのですか?
藤田氏: ダルマイヤー本店のあるミュンヘンはバイエルン州の州都ですが、バイエルンはいわば関西のようなところで、歴史が深く、食文化も深い地域です。人々はプライドをもって方言を話しますし、そこにしかない民族衣装を普段も着ていたりして、地方色に対するプライドや情熱を持っているところが似ていると思いました。

また、この中之島は今再開発をされていますが、ビジネスだけでなく、大学を誘致したり、美術館を建てる計画があるなど、ちょっとパリのシテ島のような感じで、文化的価値が高いエリアになるという構想があるそうです。

ミュンヘンの本店には、隣にオペラ座がありますし、その隣には国立博物館があって、少し行くと歴史のある教会もあります。人々はダルマイヤ―に寄ってからオペラ座に行かれたり、その帰りに何かを買って帰ったり、ちょっとシャンパンを楽しまれたりされています。この中之島にも、近くにフェスティバルホールもありますから、コンサートの帰りにちょっと寄って、コーヒーを飲みながら音楽の余韻に浸れるとか。その一杯のコーヒーを飲む時間を、ゆとりあるものに過ごしていただけるのではないかなと。

さらにこのダイビル本館は、大正時代に建設された歴史あるビルですが、2009年に再建された際、当時の外装に使われていたレンガや石の装飾彫刻をできるかぎり再利用したと伺っています。ダルマイヤー本店も第二次世界大戦でかなり壊滅的なダメージを受けましたが、やはり再建してブランドを守ってきました。今でも本社では、「あの時に新しい建物を作っていたら、このブランドは無くなっていたかもしれない」と言われています。そういう意味で同じ想いを持つビルなのでイメージが合うんじゃないかと。これも本当にタイミングが良かったのですが、ここでなければこんなふうにはなっていなかったんじゃないかと思います。
陶山: 大阪のブランド・アイデンティティの一つに、「交差集積のまち」というものがあります。江戸時代に蝦夷地や日本海沿岸から北前船に乗って物資がここに集まってきた。モノだけでなく人もお金も交差して集積し、さらにそれが当時の東アジアやヨーロッパへと繋がるコミュニケーションのコアになったという、大阪はそういう役回りを果たしてきました。

そうして大正昭和のはじめになると、「大大阪」と呼ばれるほどの発展を遂げたんですね。歴史を単に継承するだけじゃなくて革新する、次の世代に継承して発展する。ダイビルはそうした想いを込めて再建されたそうですから、その想いはダルマイヤーの300年の歴史とも重なりますね。

ブランドの維持と販路の拡大
 
陶山: 今後、ダルマイヤーを東京も含めて日本全国に広げていこうとしたときに、どんなコンセプトでどのようにお客様に楽しんでいただけるかというところが課題ですね。
藤田氏: そうですね。まずここで、どこまでお客様に受け入れていただけるか、こうしたニーズがどこまであるかを見ながら考えていこうと思っています。というのも、ブランドにこだわることと収益を追求することは、相反するようなイメージがあって、パッと広げてしまうとすぐに無くなってしまいます。それに対してブランドをある程度確立させていると、そこにコアな部分があるので、少しくらいの幅は許せるようになるのではないかと。

つまり、「ダルマイヤーなら大丈夫」「ダルマイヤーって素敵」とか、「ダルマイヤーは美味しい」というトップエリアをまずきちんと作ってから、カジュアルな価格の商品を販売しても大丈夫ですが、それを逆にしてしまうと定着しないままに終わってしまいます。まずはこの店舗でブランドイメージを定着させることに注力してきましたので、今ようやく次の段階に行けるかなというところです。
陶山: 今自社サイトだけでなく、Amazonや楽天などのオンラインショップでも販売されていますね。クリック&モルタルという、ネットからお店へ、お店で見て注文はネットへ。そういうオムニチャネルになっていますが、販路によって購買層も変わりますか?
藤田氏: 中之島にあるこの旗艦店はどちらかというとファン作りの場であり、お客様の体験の場と考えています。コーヒーや紅茶をここで飲んでみると美味しかったとか、こんな淹れかたができるとか、こういうレシピがある、というようにお客様にダルマイヤーを体験してファンになっていただく。その後に購買される場所はお客様が自分で決めるというようにしたいなと考えています。ご自宅で使われるものや贈り物は、百貨店やオンラインショッピングで買っていただくというように循環できればいいなと。ネットや店舗で足りない部分はこの旗艦店が補充してくれると考えています。

コンタクトポイントとしての「サロン」
 
陶山: 「AMADEUS ACADEMY」というイベントも開催しておられますが、これはやはりダルマイヤーというブランドとお客様との接点、コンタクトポイントとなっているのでしょうか。
藤田氏: はい。私たちは開店当初から月に一度、食文化を楽しむことに特化したコンサートやセミナーを開催しています。これはお客様がどの局面からダルマイヤーを好きになっていただけるか、その道筋をつけるためでもあります。ダルマイヤーは好きだけど、一人ではなんとなく入りにくいなと思われているお客様も、コンサートや例えばケーキ作りの講習があれば、一人でも参加いただけますし、ダルマイヤーのコーヒー紅茶を飲みながら音楽やお菓子作りを楽しめます。

これに参加されるとそこでお友達ができますから、じゃあ今度はここで会いましょうとなりますね。そうした人との出会いと交流の場、ミーティングポイントになり、さらにインテレクチュアルな知識欲も満足できる。そこが喫茶店とは異なる部分であり、その空間を楽しむ「サロン」にしたいと考えています。
陶山: 一般的な商品ですと、広告から始まって店舗や店員による接客などお客様とのコンタクトポイントになります。ダルマイヤーの場合、ハイエンドということもありますから、カルチャーや社交的な要素がコンタクトポイントになるのは強いですね。さらにそこからお客様同士がコミュニティを形成するとブランドはもっともっと強くなると思います。

例えばハーレーダビットソンのリピート率は90%と言われていますが、ハーレークラブというのがあって年に2回ほど開催されていて顧客同士のコミュニティの役割を果たしています。車でもトヨタで70%、日産で60%、そこにはトヨタらしさや日産らしさといったものが存在して、そこにお客様が共鳴し共感します。アップルやハローキティなんかもそうですね。

そういうブランドに共感してお客様が集まってくる。そこでお客様同士のコミュニティが形成されていき、クチコミや今だとSNSのTwitterやInstagram等で楽しんでいます。そうしたコミュニケーションのしかけやしくみをどんどん作っていくと良いですね。「ダルマイヤ―っていいね」「こういう飲み方があるんだ」「こういう楽しみ方があるんだ」というように。
藤田氏: SNSを見ていると私たちも学ぶことがたくさんありますね。こうすれば欲しいと思っていただけるのかとか、欲しいと思われるのはこういう方々なのかとか。そうした情報は店舗に商品を卸しているだけでは見えなかったことなので、売り場の形を少し変えてでも参考にしていかないといけないことが多々あるなと思います。

「プラスカフェ」が新たな価値を生む
 
陶山: 今ホテルやチョコレートメーカーなど、異業種とのコラボレーションも積極的にされていますね。いわゆるクロスMD(クロスマーチャンダイジング)の考え方ですが、その効果はどうですか?
藤田氏: 今メルセデス・ベンツのショールームにもダルマイヤーのコーヒーを置いてくださっているのですが、営業の方から、「ダルマイヤーだから、そこからお客様とドイツの話や旅の話ができるんです」とおっしゃってくださったのが印象的で、それがきっかけなんです。

カフェというのは箱があってもカフェですが、それが無くてもカフェになるんですね。つまり、人が集まって語り合う、そこには必ずダルマイヤーのコーヒーや紅茶があるというふうに。だからプラスカフェ。時間で切ったり、機会で切ったり、目的で切ったり。コンセプトをまとめることでいろんなところで寄り添っていけるんです。

たとえば、コーヒーの横にちょっとチョコレートがあるといいねとか、お送りしたいコーヒーがあるけど、スィーツがセットになっているともっとギフトとして送りやすいのにとか、先日も書店さんから、コーヒーに合う本を選んでみてはどうかというお話もありました。そういうプラスカフェの考え方を、マリアージュという言い方をしたり、コンビネーションという言い方をしながら、異業種の企業様とコラボレーションするのは非常におもしろいです。

コーヒーや紅茶は、人々が集い心を開けて語り合うところに介在するもの。そういうお客様への寄り添い方を考えると、その集まることの価値を上げるブランドでないといけないなとも思います。
陶山: 大阪梅田の阪急百貨店本店が2012年にリニューアルされた時に、これからは情報発信型の百貨店が重要になると仰っていました。百貨のモノじゃなくてコトを揃えるんだと。9階に祝祭広場をつくられました。ある意味売り場の機会損失に見えますが、今まで来店されなかったお客様に来ていただいて、そこを楽しんでいただくということがむしろ大事だという。そういうモノからコト、コトから情報が大切なんですね。それによってお客様は何に満足いただけるのか、それを通じてお客様は何を期待しているのか。それに応えないとといけないと。
藤田氏: 今ヨーロッパのマーケティングの中で「ウエルネス」が重要なラウンチになっていまして、ダルマイヤーも次はその「ウエルネス」がテーマなんです。ウエルネスの考え方の中には、健康のためにスポーツをするというだけでなく、ソーシャル的にウエルネスであるかとか、インテレクチュアルな知識欲があるかとか、エモーショナル(感情的)に整っているか、スピリチュアル(直観的)な能力も整っているかといったことも含まれています。

さらには、仕事を持ち、ある程度金銭的に不自由なく過ごしているか、そして食をきちんと選んでいるか、それらすべてのことがウエルネスに繋がるという、「統合的ウエルネス」という言葉が今ヨーロッパで流行っていまして、ドイツでもウエルネスホテルがたくさん出てきているんですね。

紅茶も少し前はハーブティやフルーツティくらいでしたが、今はウエルネスティーといっていろんな種類のお茶があるんです。朝起きたときのリフレッシュに飲むお茶、ヨガや散歩の後に飲むお茶、寝る前の読書の際に飲むお茶といったように、TPOに合わせて自分の生活をウエルネスに整えるためにお茶を選ぶ。またそのワークショップもあって、知識を得る喜びや仲間と集う喜び。そうした統合的に豊かなライフスタイルの情報もご提案していこうと考えています。
陶山: ブランドのポジショニングには、価格やクオリティの面もありますが、モノ軸ではなくてコト軸で考えていくものもあります。時代のニーズにこたえられる新しい軸、お客様にとってバリュアブルなことを探していくと、それがブランドのリポジショニングになる。

ダルマイヤーのポジションはというと、歴史や伝統があって高級というだけではなくて、もう少しお客様にとって身近なところにあるバリューになると良いですね。まさにこのウエルネスは新しい軸になると思います。さらにそこにライフスタイルの考え方やセンス、トーン&マナーといった新しいものをどんどん出していくと、そこにビビッとくる方に注目されるようになります。そうした方はやはり旬のトレンドにも敏感ですからね。
藤田氏: ダルマイヤーは紅茶だけのブランドでもないですし、コーヒーだけのブランドでもない。コーヒーや紅茶を飲まれる方であれば老若男女と受け入れ幅が広いので、そこが強みと認識しています。その特徴に合わせた新しい感覚や、世界的なトレンドを足し算して、情報として提供していきたいなと思っています
陶山: 最後に、BSIに期待することを一言お願いします。
藤田氏: ブランドということに関しては、私も知識の無いまま進めていたこともあると思います。陶山教授はじめいろんな方々との出会いによって、再認識させられることや新たな発見もあるかと思います。こういったことは何にも増して代えがたく有難いことだと思っておりますので、今後とも引き続きご指導いただきたいと思っております。

取材:2018年4月
2018/05/28

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