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2024年10月度(通算第224回) 東京第24回フォーラム / 第10回丸の内ゼミナール
※終了しました。
一般社団法人ブランド戦略経営研究所では関西大学東京センターとの共催および関西大学東京経済人倶楽部の後援を得て「東京第24回フォーラム」「第10回丸の内ゼミナール」を2024年10月10日(木)に開催します。今回のフォーラム・ゼミナールのテーマは「今日の消費とブランド・イノベーション」です。
D. A. アーカーの“Managing Brand Equity”(1991年)の翻訳が『ブランド・エクイティ戦略』(ダイヤモンド社)として刊行されたのは1994年でした。それから30年。CHANEL、GUCCI、Diorのバッグ、香水などそれまで好奇の目で見られていた「ブランド」は、今や消費やマーケティングだけでなく、企業の経営全般や競争戦略の策定にあたってその中核的な位置を占めるに至りました。企業は「ブランド」によって代表され、CEOの役割は自社の「ブランド」資産や価値をどう継承し、発展させるかにつきるとさえ言われています。「ブランド」は製造企業だけでなく農林漁業の振興、流通や金融など各種サービス、文化や教育、芸術など分野、さらに地域創生や観光、国の競争力向上においても「ブランド」が大きな役割を果たしています。私たちを取り巻く社会生活のあらゆるモノやコト、ヒト、トキは「ブランド」抜きには語れません。
ロイヤルティ、エクイティ、アイデンティティ、コミュニケーション、コミュニティなどのキーワードによってマーケティングや経営に新しいパラダイムが登場し、消費、経済、社会にイノベーションをもたらした「ブランド」ですが、それが私たちの暮らしに広く、深く浸透して「当たり前」となるなかで、その輝きというか存在感を失ってきているように見えます。
サイン、ネーム、シンボル、マーク、デザイン、ロゴでありながら、「ブランド」の本質は、製品・サービスや企業を識別したり、差別化したりするための一定のまとまりと意味を持つ記号情報であり、安心、信頼、バリュー、感動、夢のネクサス、言いかえると期待と約束を結びつけるものです。製品・サービスとの間に「ブランド」という意味の絆が結ばれたとき、顧客は単なる購買者・使用者ではなく、ファンやマニアとなって関係性を積極的に深めていきます。そうした中で「ブランド」が企業の経営や戦略策定、さらに産業、地域の経済社会や人の暮らしにどのように関わっているのか、「ブランド・インサイト」を持つことによって従来のマーケティングやマネジメント、さらに経済社会システムがどう変わってきたのか、今後「ブランド」はどのような役割を果たすべきか。これらの命題について「ブランド・イノベーション」や「ブランド戦略経営」という観点から考えることが求められています。
その際、競争の構造や動態と並んで解明の糸口の1つになると考えられるのが「ブランド」と消費、消費者との関係のあり方です。産業能率大学教授の小々馬敦講師からは、Z世代やα世代などの若者を中心とする今日のライフスタイルや消費・購買をめぐる新しい動向についてお話しいただきます。5月に刊行された『新消費をつくるα世代-答えありきで考える「メタ認知力」-』(日経BP)で示された、2024年時点で14歳(中学2年生)までの若者とのエンゲージメントを強化することが、2030年代の消費と社会のあり方、ポストSDGsの時代におけるマーケティングの姿を考える上できわめて大切であるという観点から、彼ら彼女らの価値観と行動がどのようなものか、最新の若者の特性と消費・購買行動について詳説いただきます。
次に東急総合研究所執行役員研究部長の米田泰子講師には今日における日本のマクロ環境の動向として、少子高齢化とファミリー層の減少という人口・世帯の変化、女性就業率の上昇等にともなうタイパ意識などの価値観やライフスタイルの変化、百貨店、ファッション系分野の低迷に示される小売動向、地球環境問題などについて概要を紹介いただきながら、流通・サービス企業による環境変化への対応事例をご紹介いただきます。まず利用者変化への対応事例として昨年11月に札幌すすきのにオープンしたCOCONO SUSUKINO、北海道ボールパークFビレッジの中核施設としてホテルや天然温泉&サウナを併設するエスコンフィールド、セブン&アイグループのテスト店舗として幅広いニーズに応えるSIPストア、唯一無二のブランドとして日本の良さを世界に発信する銀座和光、「食と癒し」をテーマとする三重県のVISONなどについて解説いただきます。
「ブランドマネジメント」の世界では、百花繚乱の如く概念が入り乱れ、百家争鳴の如く異なるアプローチが競い合いながら、栄枯盛衰を繰り返しています。株式会社クー・マーケティング・カンパニー代表取締役の音部大輔講師からは、この激動の中で、変化する要素と変わらない要素を見極めることは、新しい考え方を取り入れたり、異なる経歴の識者から学んだり、また自身の経験を整理する上でも非常に重要であるということをふまえて、これからの未来に向けた「ブランド」作りの要諦を踏まえつつ、その進化のアプローチについてお話しいただきます。
その後、陶山計介当研究所理事長のコーディネーターのもと、小々馬敦、米田泰子、音部大輔の3名によるパネルディスカッションを行います。
10年後の2030年代における消費や購買行動、流通企業やサービス業の最新の動向に関心をお持ちの方、自社のマーケティング、ブランディングやリブランディングに悩んでおられる皆さん、広くDX(デジタルトランスフォーメーション)やCX(顧客体験)をはじめとする今日の経営環境下におけるブランド戦略経営について詳しく知りたい方、奮ってご参加賜りたくここにご案内申し上げます。
なお今回の「東京第24回フォーラム」「第10回丸の内ゼミナール」は、会場(関西大学東京センター)開催とオンラインZOOM開催を併用したハイブリッド開催を予定しております。
会場(関西大学東京センター)およびオンライン(ZOOM)のいずれかご希望の参加方法をお選びの上、以下の「お申込みはこちら」からお申込みください。
❊ご参加の方は2024年10月3日(木)までにお申し込みください。
開催日時 2024年10月10日(木) 15:30~受付、16:00 開始 |
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フォーラム・ゼミナール参加費 (社)ブランド戦略経営研究所 正会員(企業・団体、個人)/準会員(企業・団体):無料 同非会員(当研究所の企業・団体正会員のご紹介が有る方):無料 非会員(紹介者なし)フォーラム参加費:4,000円 関西大学東京経済人倶楽部会員、関西大学校友および学生:無料 |
懇親会:4,000円 ※9F関西大学東京センター内で立食パーティー (当日受付にてお支払いください。領収書をご用意します) |
会場:関西大学 東京センター 〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-7-12 東京駅サピアタワー9階 https://www.kansai-u.ac.jp/tokyo/map.html 入館受付は東京駅サピアタワー3階オフィスロビー(フォーラム受付は同タワー9階) |
15:30~受付 |
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16:00 開始 司会:高木克典 当研究所理事、事務局長 マックス・コム株式会社代表取締役 |
16:00~16:05 主催者オープニングスピーチ(5分) 陶山 計介 当研究所理事長 関西大学名誉教授 Profile:京都大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得。博士(経済学)。専門はブランド・マーケティング論。『ブランド・エクイティ戦略』、『ブランド優位の戦略』(いずれも共訳書、ダイヤモンド社)、著書に『マーケティング戦略と需給斉合』(中央経済社)をはじめ、『日本型ブランド優位戦略』(共著、ダイヤモンド社)、『よくわかる現代マーケティング』(共編著、ミネルヴァ書房)、『インターナルブランディング』(共著、中央経済社)、『地域創生と観光』(共著、千倉書房)、『大阪王将の「超える」経営』(共著、幻冬舎MC)等がある。ブランド・マーケティング研究の第一人者。日本商業学会元会長。 |
16:05~16:40 第1講「消費がネガティブな時代のマーケティング」(35分) 講師:小々馬敦氏 産業能率大学教授 Profile:インターブランドジャパンのエグゼクティブコンサルタントとして企業変革に関わるコーポレートブランディングのプロジェクトをリード。その後、ブランド論の提唱者、D.A.アーカー氏が副会長を務める米国コンサルタント会社、プロフェットの日本代表に就任、ブランド体系戦略・ブランドポートフォリオ戦略の導入を支援。日本企業の無形資産価値創造、海外進出プロジェクトを支援する。2006年、フューチャーブランドの代表取締役社長に就任。企業価値向上プロジェクトをリードする一方で、MBA大学院や企業内大学にてブランドマネジメントの啓発活動を行う。2013年より現職。 |
16:40~17:15 第2講「リテール事業を取り巻く経営環境の変化と対応」(35分) 講師:米田泰子氏 東急総合研究所執行役員研究部長 Profile:お茶の水女子大学文教育学部卒業、同大大学院人文科学研究科修了。大学院修了後、東急総合研究所に入社。生活者の消費行動や生活行動に関する調査研究およびリテール事業を中心に東急グループの事業戦略策定支援に従事。中小企業診断士、SC経営士(一般社団法人日本ショッピングセンター協会認定)。『ミセスが選んだ生活満店100 多摩田園都市にみる「売れ筋」の研究』(共著、PHP研究所、1997年)、『SC経営士が語る新・ショッピングセンター論』(担当箇所執筆、繊研新聞社、2013年)、『ローカライズ時代の商業ビル【エリアマーケティング&リーシング】資料集』(担当箇所執筆、総合ユニコム、2021年)。 |
17:15~17:50 第3講「ブランド・イノベーションのヒント」(35分) 講師:音部 大輔氏 株式会社クー・マーケティング・カンパニー代表取締役 Profile: 日米P&Gを経て、ダノンやユニリーバ、資生堂などでマーケティング担当副社長やCMOとしてブランド回復やマーケティング組織強化を主導。2018年より独立、家電、日用品、食品、広告会社など国内外の多様なクライアントを支援。博士(経営学 神戸大学)。 著書に『なぜ「戦略」で差がつくのか。』(宣伝会議)、『マーケティングプロフェッショナルの視点』(日経BP)、『The Art of Marketing - マーケティングの技法』(宣伝会議、日本マーケティング学会「日本マーケティング本大賞」で2022年の大賞受賞)、『マーケティングの扉』(日経BP)などがある。 |
17:50~18:00 休憩/セッティング (10分) |
18:00~18:55 パネルディスカッション・Q&A (55分) パネリスト:小々馬敦氏(産業能率大学教授) 米田泰子氏(東急総合研究所執行役員 研究部長) 音部大輔氏(株式会社クー・マーケティング・カンパニー 代表取締役) コーディネーター:陶山計介氏(当研究所 理事長) |
18:55~19:00 閉会の挨拶 大津 武氏 JLLリテールマネジメント株式会社 会長 関西大学東京経済人倶楽部会長 一般社団法人日本ショッピングセンター協会 理事 全国大会実行委員長 |
19:00~21:00 懇親会 (関西大学東京センター内ホワイエにて立食パーティ) |
会場:関西大学 東京センター 〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-7-12 東京駅サピアタワー9階 https://www.kansai-u.ac.jp/tokyo/map.html |
2024/09/05 |