HOME» フォーラム&セミナー »2026年4月度(通算第241回)「東京第27回フォーラム」「第13回丸の内ゼミナール」
フォーラム&セミナー
2026年4月度(通算第241回)「東京第27回フォーラム」「第13回丸の内ゼミナール」
一般社団法人ブランド戦略経営研究所では関西大学東京センターとの共催および関西大学東京経済人倶楽部の後援を得て「東京第27回フォーラム」「第13回丸の内ゼミナール」を2026年4月23日(木)に開催します。今回のフォーラム・公開セミナーのテーマは「老舗企業の経営危機からの再興とリブランディング」(仮題)です。
企業の再生をヒト、カネ、モノ、情報などいかなる経営資産を用いてどう進めるのかを考えると、そのことはブランドとも密接に関連するかと思います。そこでは提供する製品やサービスだけでなくコーポレートブランドそのものの再構築ないしリブランディングが重要な要素の一つになります。
老舗企業とは創業以来100年以上存続して今日に至る事業体で、取り扱う製品・サービスや事業内容、商圏・事業場所などは市場・競争環境に対応しながら創業以来さまざまに変化していますが、企業法人あるいは家系の一貫性を特徴としています。帝国データバンクの調査によれば、業歴100年超の老舗企業の数は世界で約7万5000社(2022年時点)。そのうち4万社以上を日本企業が占め(2023年10月時点)、米国、ドイツ、英国などを含め世界でも突出して多いと言われます。世界最古の企業として、聖徳太子が生まれたころの578年に創業した木造建築業、金剛組が有名です。
また老舗企業の約半数が売り上げ1億円未満の小規模事業者です。そうした事情もあり、昨今の社会・経済情勢の変化への対応が十分でないことが指摘されています。同じく帝国データバンクによれば、2025年の倒産件数1万261件、12年ぶりの1万件超と物価高や人手不足の影響受け小規模倒産が増加していますが、『新興企業』が3032件、「30年以上」が3263件(前年3144件、3.8%増)と比べると、老舗企業(業歴100年以上)の倒産は142件(同145件、2.1%減)とそれほど多くはありませんでしたが、対象企業数から言えば少なくありません。倒産した老舗の業種の内訳は、製造業がもっとも多く、次いで小売業、卸売業となっています。長年伝統を守り続けてきたが、原材料費の高騰や人手不足、後継者難、コロナなどで、ついに力尽きてしまったのが原因と指摘されています。
「老舗は三代で潰れる」「盛者必衰」「驕れる者久しからず」「企業は変化しなければ滅びる」-これは老舗、倒産、格言に対するChatGPTの“回答”です。P.F.ドラッカーも『イノベーションと起業家精神』(1985年)で「革新無き企業は、死あるのみ」、イノベーションしない組織は やがて市場から消えると言っています。かつて「企業30年説」が唱えられたり、企業の生存率についての中小企業庁が調査結果(2011年)によれば、20年後には52%が撤退しています。
後藤俊夫監修(2017)『長寿企業のリスクマネジメント~生き残るためのDNA~』(第一法規)は、長年にわたる膨大な調査を通じて老舗企業が倒産や経営危機に陥る原因として「4種類のリスク」、①ファミリー内部の事業承継、団結宥和の欠如といった人事リスク、②原材料、消費者の嗜好の変化に対応した技術革新、規制や法制度の変化対応の遅れという事業リスク、③大震災、大火事、戦争などの不可抗力リスク、④法令遵守、不誠実な意思決定、道徳的な言動による信用の失墜、崩壊という倫理リスク、を指摘しています。
これ以外にもさまざまなリスクがありますが、重要なことは数世代かけて築いた信用やブランドが一瞬の経営判断の誤りで失墜し、一度失った信用の回復は極めて長期にわたる努力なしには取り戻せません。2025年10月10日に開催した「東京第26回フォーラム」「第12回丸の内ゼミナール」では老舗企業ではありませんが、「企業再生・ターンアラウンドとブランド戦略経営」というテーマで日産自動車とダイエーという二つの巨大企業の再生事例を深く掘り下げ、サステナブル社会におけるブランド戦略経営のあり方として、企業文化や販売戦略の問題、創業者のカリスマ性による「従命構造」の蔓延や投資配分の問題などをめぐって活発な議論が展開されました。
今回の「フォーラム」「丸の内ゼミナール」では、とくに老舗企業に焦点を合わせながら、それが事実上の倒産ないし経営危機に陥っていった原因を探りながら、親族内部ではなく広く外部人材を活用してそこからの再興やリブランディングを成し遂げていったコロンバンとたち吉という老舗企業2社を取り上げて議論していきたいと考えます。
1924年に門倉國輝によって創業され、「宮内省御用達」として知られた老舗洋菓子店「コロンバン」。日本式の「ショートケーキ」を初めて作るなど日本人好みの洋菓子を次々と創造し、最盛時の売上高は140億円、従業員数は1200人と日本一の洋菓子屋にもなりましたが、バブル景気の崩壊を機に、それが右肩下がりに減少し、2000年代に入ると、売上高はピークの3分の1にまで落ち込み、ヒト、モノ、カネ、マーケットを失い倒産寸前の状況に陥りました。代表取締役会長の小澤俊文講師にはそのような危機的な状況からコロンバンを復活させた経緯や企業ないし事業の再生・ターンアラウンドのためには何が必要か、リブランディングなどブランド戦略経営も絡めながらお話をいただきます。
1752 年に陶磁器小売として創業、明治時代に橘屋吉兵衛から改称、陶磁器販売の老舗として、オリジナル食器を主体に、インテリア、エクステリア商品を販売、57年銀座店を皮切りに全国百貨店にて店舗展開、76年130店舗、92年売上高271億円記録してきた「たち吉」も、景気低迷や海外製品との競合などにより売り上げが低迷、大幅な債務超過に陥りました。伊勢丹新宿本店で常務執行役員本店長、韓国のロッテ百貨店でアドバイザー、盛岡の老舗百貨店である川徳の取締役などを歴任し、現在はブックオフGHDの社外取締役も務めている鷹野正明氏は、事実上破綻した「たち吉」を買収した投資ファンド経由で社長に就任され、日本の手仕事の丁寧さと日常の生活でも使いやすい価格帯を両立したうつわや、こだわりの逸品や名工品までECも含め幅広く展開しておられます。鷹野正明講師には、たち吉社長就任の経緯と思い、過去の振り返り、ブランドとは何か、たち吉再生のための取り組み、現在と未来についてお話をいただきます。
その後、陶山計介当研究所理事長のコーディネーターのもと、小澤俊文氏、鷹野正明氏の2名によるパネルディスカッションを行います。
「VUCAの時代」(Volatility:変動性、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性)、グローバル化、DX(デジタル・トランスフォーメーション)やSX(サステナビリティ・フォーメーション)の推進が叫ばれる一方、ウクライナ・ロシア戦争、パレスチナ、イスラエル、イランなど中東地域を含む内外の政治経済情勢の不確実性、地政学的リスク、保護主義や経済安全保障、原材料や石油といった物価上昇の動きが加速し、企業がますます厳しい経営環境に直面するなか、100年先はもちろん5~10年先の存続・成長を考えるためにも今回の老舗の企業再生やターンアラウンドの経験から学ぶことは決して小さくないのではないかと思います。今回のフォーラム&丸の内ゼミナールは、直面する課題解決に向けた広い視座を得ることが目的です。奮ってご参加賜りたくここにご案内申し上げます。
なお今回の「東京第27回フォーラム」「第13回丸の内ゼミナール」は、会場(関西大学東京センター)開催とオンラインZOOM開催を併用したハイブリッド開催を予定しております。
会場(関西大学東京センター)およびオンライン(ZOOM)のいずれかご希望の参加方法をお選びの上、以下の「お申込みはこちら」からお申込みください。
*ご参加の方は2026年4月9日(木)午前までにお申込みください。
| 開催日時 2026年4月23日(木) 15:30~受付、16:00 開始 |
|---|
| フォーラム・ゼミナール参加費: (社)ブランド戦略経営研究所 正会員(企業・団体、個人)/準会員(企業・団体):無料 同非会員(当研究所の企業・団体正会員のご紹介が有る方):無料 非会員(紹介者なし)フォーラム参加費:5,000円 関西大学東京経済人倶楽部会員、関西大学校友および学生:無料 |
| 会場:関西大学 東京センター 〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-7-12 東京駅サピアタワー9階 https://www.kansai-u.ac.jp/tokyo/map.html 入館受付はサピアタワー3階特設受付にて(参加費・懇親会費は9階会場前受付にて) |
|
懇親会:4,000円 ※事前発注のため最終確認以降のキャンセル、および会場参加・懇親会参加予定が欠席となった場合も料金が発生いたしますのでご注意ください。 |
| 15:30 受付開始 |
|---|
| 16:00 開始 司会:高木克典 当研究所理事、事務局長 マックス・コム株式会社代表取締役 |
| 16:00~16:10 主催者オープニングスピーチ(10分) 陶山 計介当研究所理事長 関西大学名誉教授 Profile:一般社団法人ブランド戦略経営研究所理事長。関西大学名誉教授。京都大学博士(経済学)。『ブランド・エクイティ戦略』(共訳著、ダイヤモンド社)、『日本型ブランド優位戦略』(共著、ダイヤモンド社)、『よくわかる現代マーケティング』(共編著、ミネルヴァ書房)『インターナルブランディング』(共著、中央経済社)、『地域創生と観光』(共編著、千倉書房)、『大阪王将の「超える」経営』(共著、幻冬舎MC)『地域創生マーケティングとSDGs』(共編著、中央経済社<近刊>)などブランド・マーケティング研究の第一人者。日本商業学会元会長。 |
| 16:10~17:00 第1講「コロンバンの再生:ひと、もの、金、マーケットを失った企業の限られた時間との競争」(仮題)(50分) 講師:小澤 俊文氏株式会社コロンバン 代表取締役会長 Profile: 1953年 神奈川県出身。1976年 三和銀行(現三菱UFJ銀行)に入行。支店長や公務法人部長、参与などを経て、2004年 株式会社コロンバンの監査役に就任、2006年に代表取締役社長に就任し経営改革に取り組む。2025年 代表取締役会長に就任(現在に至る)。経営不振の現状分析、再生実現化に向けて、数値の見える化、販路拡大、商品開発、新ビジネスモデルなど再生・改革を実現。2018年には協同組合全日本洋菓子工業会の理事長に就任し、幅広く業界活動に尽力している。 |
| 17:00~17:50 第2講「『老舗とは何か』『ブランドとは何か』:その本質を考える」(仮題)(50分) 講師:鷹野 正明氏株式会社たち吉 代表取締役社長 Profile:1958年 東京都新宿区生まれ。海城高校、明治大学卒業。大学時代には体育会自動車部主将としてモータースポーツに熱中、卒業時にプロドライバー契約の話を頂くも家族の反対で断念。1981年 株式会社伊勢丹(現株式会社三越伊勢丹)入社。松戸店店長、(株)新潟三越伊勢丹代表取締役社長を経て常務執行役員 伊勢丹新宿本店長。2017年 飲食のサイト運営を行う(株)ぐるなびの取締役副社長、韓国ロッテデパートの戦略アドバイザー、老舗百貨店「川徳」の取締役などを経て現在、株式会社たち吉 代表取締役社長。株式会社ブックオフグループホールディングス、株式会社ウィザスの社外取締役も兼務。 |
| 17:50~18:00 休憩/セッティング (10分) |
| 18:00~18:55 パネルディスカッション・Q&A (55分) パネリスト: 小澤 俊文氏(株式会社コロンバン 代表取締役会長) 鷹野 正明氏(株式会社たち吉 代表取締役社長) コーディネーター:陶山計介氏(当研究所 理事長) |
| 18:55~19:00 閉会の挨拶 大津 武氏 JLLリテールマネジメント株式会社 会長 関西大学東京経済人倶楽部会長 一般社団法人日本ショッピングセンター協会 前理事 全国大会実行委員長 |
| 19:00~21:00 懇親会 (関西大学東京センター内ホワイエにて立食パーティ) |
| 会場:関西大学 東京センター 〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-7-12 東京駅サピアタワー9階 https://www.kansai-u.ac.jp/tokyo/map.html |
![]() |
| 2026/03/13 |

陶山 計介
講師:小澤 俊文氏
講師:鷹野 正明氏

