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2023年 新年のご挨拶

新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。

会員社をはじめとする皆様におかれましては、健やかに新春を迎えられたこととお慶び申し上げます。また、日頃から温かいご支援とご協力を賜り、心よりお礼申し上げます。

お陰を持ちまして一般社団法人ブランド戦略経営研究所(BSMI)は12年目、前身のブランド戦略研究会を含めると通算で22年目を迎える事ができました。

元旦のNHKBS1スペシャル「欲望の資本主義2023 逆転のトライアングルに賭ける時<後編>」が放映されました(https://www.dailymotion.com/video/x8gu2pp で視聴できます)。「富を生むルール」が変わる時代に欲望を追求してきた現代社会の構造を問い続けた同番組は、難問山積の世界情勢という危機のなかで“逆転のトライアングル”をキーワードにしながら今後の世界を展望しています。就任後45日で辞職したトラス前首相に象徴されるようにイギリスは最悪のインフレに苦しみ、GAFAMでデジタル経済を謳歌したアメリカにも不透明感が広がり、1973年の石油危機を乗り越えた筈の日本も「失われた30年」で苦しんでいます。ヨゼフ・シュンペーターが唱えたイノベーション、新結合による新たな価値創造が次のイノベーションを阻害し寡占をもたらすというパラドックスについて、故森嶋通夫、フィリップ・アギヨン、マリアナ・マッツカートなどの経済学者の見解を紹介しながら、1つの解決策として「企業と政府と市民社会のマジックトライアングル」を提案しています。シュンペーター自身もイノベーションの担い手である良い企業家は個人の利益や利潤に縛られることなく公共の利益を目指すという社会性に期待していました。経済成長というかつての夢を追いかけるのではなく、SX(サステナブル・トランスフォーメーション)を新たなGOALに掲げなければならないということでしょう。

ブランド戦略経営研究所は、昨年5月、第12期(2022年度)の年間事業テーマを「SDGsとブランド戦略経営」と定め、人間、地球及び繁栄のための2030年を期限とする包括的な17の目標と169のターゲットをどう実現するのか、サステナブルな企業活動のためのブランド戦略経営を探るという目的で、6月20日には東京第20回フォーラムを「SDGs時代の企業経営とパーパスブランディング」、11月1日には「東京第21回フォーラム」を「ダイバーシティ&インクルージョンを通じたブランド価値向上:グローバル化、リーダーシップ、理念」というテーマでそれぞれ開催しました。2月18日に開催した東京第19回フォーラムのテーマは「街づくりに向けたブランディング: エリアや空間の価値共創と魅力発信」でした。

専門部会研究会としては、東京/大阪合同専門部会を4月(「新聞社からみたブランド戦略、知財問題」)、5月(「Dari Kのご紹介&ロッテグループへの参画の背景」)、7月(「不二製油におけるブランディングの取組」)、9月(「企業<アシックス>における知的財産活動―ブランディングへの知財貢献」)、11月(「食品メーカー<ハウス食品グループ>のDXの理想と現実・苦悩」)、12月(「愛されるブランド<ていねい通販>の作り方-内から外へ広がるブランドアクション-」)をそれぞれ開催しました。

2022年9月2~3日の二日間、広島にて合宿研究会を開催しました。「せとうちDMO」および、会員社であるカルビー株式会社のCalbee Future Laboを訪問、正林国際特許商標事務所所長・弁理士の正林真之当研究所理事より「知財とビジネス」と題して、IPランドスケープⓇを活用したビジネス戦略構築法について伺いました。

昨年の活動の中で注目すべきものは、インターナルブランディング部会、知的財産部会という2つの専門部会を立ち上げたことです。それぞれ14名、16名の参加を得てキックオフミーティングを6月、7月に開催しました。これで「マーケティング戦略と知財戦略を基軸にしながら、人材開発戦略、営業戦略、生産戦略、研究開発戦略、財務戦略など機能戦略の連携によるブランド戦略経営の推進」というブランド戦略経営の真価を発揮する枠組みができました。

他には会員社の西日本旅客鉄道などとの共同企画で千倉書房より『地域創生と観光』(陶山計介・室博・小菅謙一・羽藤雅彦・青谷実知代 編著)が出版されました。その他、一般社団法人 日本知的財産協会や日本食品・バイオ知的財産権センター(JAFBIC)、日本マーケティング学会 地域創生マーケティング研究会などとの提携も進めてきました。

本年も当研究所設立の原点に立ち返り、会員にさらに一層寄り添い、そのご期待やご要望に応えていくことをミッションにしながら、コロナ禍やウクライナ紛争など「“危機”からの再生とサステナビリティを可能にするブランド・トランスフォーメーション(BX)イノベーションとは何か」を年間テーマに設定し、「ブランド戦略経営」に関する調査研究・教育研修・普及活動の拡充と事務局体制の再構築を通じた今後の持続的な発展を会員の皆様とともに進めてまいります。

年頭にあたって会員社をはじめ多くの皆様の今後益々のご清栄とご発展を心よりお祈りいたします。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

2023年 元旦

一般社団法人 ブランド戦略経営研究所 理事長
関西大学名誉教授
陶山 計介
 

2023/01/05

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