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『新消費をつくるα世代』小々馬 敦氏(日経BP社)

答えありきで考える「メタ認知力」
小々馬 敦 (著)
本書は、2024年時点で14歳(中学2年生)までの若者とのエンゲージメントを強化することが、2030年代の消費と社会のあり方、ポストSDGsの時代におけるマーケティングの姿を考える上できわめて大切であるという観点から、彼ら彼女らの価値観と行動がどのようなものかを定量・定性分析を通じて解明した好著です。
第1章では、「α世代」とは何者なのか?その定義と行動特性、背後にある価値観が紹介されています。第2章では、国内トップのマーケティングリサーチ会社である株式会社インテージ(東京・千代田区)と共同で実施した「3世代比較調査」にもとづいて「α世代」の特性が詳細に説明され、第3章では、「Z世代」と「α世代」の比較を通じて近い将来起こりうる社会事象が洞察されています。そして、第4章と第5章では、ポストSDGsの時代、2030年代の社会において期待できる新しいビジネス機会やマーケティングのあり方などが提示され、終章で「世代をつなぎ、未来にときめこう!」という言葉で本書は結ばれています。
「ミライ・スケッチ2030」、α世代のクラスター分析、時代と世代の交錯、「失敗しない」情報探索行動、「STPが通用しなくなる」、マーケティングVISION、新EIEEB購買モデル、「自律分散コミュニティ」、「界隈コミュニティ」におけるブランドの役割、など興味深いキーワードが本書の随所にちりばめられています。
IBMが全米小売業協会(NRF)と共同で、28カ国の19,000人以上を対象に実施したグローバル調査でもZ世代の3分の1以上がハイブリッドショッピングを選択していましたが、それを超える「イマーシブ」(VR没入体験志向)で、ロボットと会話し、答えをAIに聞く「メタ認知力」を持つ「α世代」。10年後の2030年代におけるメディア、広告、マーケティング、ブランディングの有り様とそれらの存在意義は何か、というパースペクティブと命題を持ちながら今日のブランド戦略経営やマーケティング、経営を考えようとする上で必携の書です。(陶山)
| 2024/06/05 |


